昨日参加した「ZEHロードマップフォローアップ委員会」とりまとめ最終版をまとめてみました。③になります。さいごは、補助金関係や普及目標など国が考えていることが載っています。2018年に家を建てる予定の方、来年以降考えている方も、何かヒントがあるかもしれません。見てみてください。
ZEHロードマップについて
前に書いた記事はこちら
こちらのつづきになります。
具体的な施策は?
2030年までの長期を見据えたZEHの普及に係る対応は?気になります。「ZEHロードマップ検討委員会とりまとめ」には、こう書いてあります。これから以下のようなものに補助金が出てくるのでしょう。
こういった補助金の話は、1年前にどこかの誰かが言っても動きませんので、ここまで具体的になっているということは、少なくとも3-4年前から動いている話だと思われます。だから現実にもうすぐ、始まるのでしょう。
注文戸建住宅におけるZEH の更なる普及促進
注文戸建 ZEHの普及に係る目標像は?
★2020 年まで:国や業界団体・民間事業者等によるZEH の普及加速
★中長期:業界団体・民間事業者等によるZEH の自立普及
どんな補助金がありそうなのか?
1. ZEH の普及加速化・自立普及の促進のための支援
(主に国が取り組むべき施策)
ZEH の自立普及に向け、一般消費者への浸透を図るため、引き続き『ZEH』を実現した
住宅に対して支援を行う。(時限的施策)
また、寒冷地、低日射地域、多雪地域、都市部狭小地等にの制約等も考え、ZEHを目指向した先進的な住宅には、これらの水準に従いZEHを実現した場合には支援を行う。(時限的
施策)
2. 地方自治体等の支援事例の拡充・横展開
(2018年度~)(主に国が取り組むべき施策)
地方自治体や銀行等において、ZEH 普及に向けた様々な取組(建築補助や、フラット35 や銀行の住宅ローン関連商品と連携した金利優遇や貸付期間延長等のファイナンス支援の普及、ZEH 体感施設やモデル街区での実証等)が行われていますが、これらの更なる拡充を検討する。
3. 多様な価値観・工法等を考慮したZEH の普及加速
(2018年度~)(国、業界団体・民間事業者が取り組むべき施策)
意匠性等の要素とZEHの共存の多様なあり方を示すことを目指し、ZEH の設計コンペティション開催を検討中。(その際、エネマネハウス等との連携の可能性も見据えることが望ましい。
再生可能エネルギー政策と整合したZEH+の普及促進
再生可能エネルギー政策と整合したZEH+の普及に係る目標像は?
★2020 年まで:国や業界団体・民間事業者等によるZEH+の実証(注文戸建住宅等)
★中期:業界団体・民間事業者等によるZEH+の普及加速(注文戸建住宅等)
★長期:業界団体・民間事業者等によるZEH+の自立普及(注文・建売戸建住宅)
どんな補助金がありそうなのか?
1. ZEH+の定義確立
(2017 年度~)(主に国が取り組むべき施策)
将来も住宅用の再生可能エネルギー発電設備の普及拡大は重要で、自家消費が合理的な選択肢となることも想定されること等を踏まえ、再生可能エネルギー政策と整合し、将来にわたる継続的なZEH の普及拡大を先導するZEH+の定義を確立する。
自立的普及の前段階となるZEH+の市場確立や、住宅商品ラインナップへの適用の拡大・普及を推進するため、ZEH+を実現した住宅に対して支援を行う。(時限的施策)
2. ZEH+に係る商品ラインナップの拡大
(2018 年度~)(国、業界団体・民間事業者が取り組むべき施策)
①一層の断熱性能の向上による暖冷房負荷の抑制・平準化
②ECHONET Lite AIF 認証機器の普及による相互接続性の担保を通じたDR やVPP への対応を
含む住宅のエネルギーマネジメントの高度化
③住宅及び電気自動車の相互接続による高度なエネルギー利用促進
更なる高度化に対応するZEH+関連技術の住宅商品ラインナップへの適用を拡大・普及し、価格低減を図り自立普及につなげ、将来的に標準仕様への取り入れを可能と目標とするための施策。
建売戸建住宅におけるZEHの普及促進
建売戸建ZEH の普及に係る目標像は?
★2020 年まで:国や業界団体・民間事業者等によるZEH の実証
★中期:業界団体・民間事業者等によるZEH の普及加速
★長期:業界団体・民間事業者等によるZEH の自立普及
どんな補助金がありそうなのか?
1. ZEH 建築への補助
(2018 年度~)(主に国が取り組むべき施策)
建売戸建住宅は、快適性を含めたZEHの価値に係る認知・評価を高め、街区等で複数物件をまとめた単位として行う取組に対して支援を検討。(時限的施策)
2. 省エネ計算やZEH 設計システムの標準化の検討
(2018 年度~)(国、業界団体・民間事業者が取り組むべき施策)
BELS等の取得、ZEH 設計及び省エネ性能の評価等に係る作業負荷の最小化を図り、民間事業者各社における設計・評価システムの開発・標準化を促進する。
ZEH の普及全般に係る事項
広報、ブランド化や、標準化など
こちらは、補助金ではなく、普及に関する全般のことのようです。
1.ZEH ビルダー制度に基づくデータ収集・進捗管理・定期報告
(2018 年度~)(国、業界団体・民間事業者が取り組むべき施策)
2016 年度より開始したZEH ビルダー登録制度ですが、ZEH 普及に係る先導的な取組を進めている登録事業者が評価される制度の導入を検討することが望ましいと考えており、1つ星(最低ランク)から5つ星(最高ランク)の5段階で評価が始まった。
2. ZEH の設計ノウハウの標準化の検討
(2018 年度~)(主に業界団体・民間事業者が取り組むべき施策)
国の省エネ計算プログラムと連携した外部プログラムの開発を促進する。スマートマスター等の認定制度との連携も視野に入れつつ、ZEH に携わる人材の育成を推進する。
3. ZEH のライフサイクルコストの評価方法の検討
(2018 年度~)(国、業界団体・民間事業者が取り組むべき施策)
ZEH化による省エネ効果の貨幣換算方法(光熱費等への換算)について、建築物省エネ法第7条に基づく省エネ性能表示(BELS 等)等との連携も見据えながら、関係省庁や業界団体の参画の下で合意形成を図るべきである。
ZEH 化によるイニシャルコストの増分やメンテナンスコスト含め、想定されるライフサイクルコストを簡易的に評価する手法についても検討中。
4. ZEH の広報・ブランド化
(2018 年度~)(国、業界団体・民間事業者が取り組むべき施策)
ZEHのブランド化については、BELS 等の取得を更に推進すべきである。この際、J-クレ
ジット制度との連携によるBELS 等の取得に伴うメリットの更なる増大についても検討を進めることが望ましい。
一般消費者へのZEH の認知度向上を図りつつ、その理解を深めるため、ZEHの呼称、ZEH シリーズを構成する概念、IoT住宅、LCCM住宅等の省エネ性能(断熱性能)以外の要素も含む他の施策等との関係性等について、わかりやすい広報活動を推進する。
予定されているもの
- ZEH 設計コンペティションの開催
- 一般消費者へのZEH 訴求(政府広報、ZEH 宿泊体験事業)
- 環境団体等への ZEH の認知拡大(国民運動COOL CHOICE 等)等
5. 高度化/低コスト化のための標準仕様の検討
(2018 年度~)(国、業界団体・民間事業者が取り組むべき施策)
要素技術の高度化、低コスト化を推進するため、高断熱外皮や高性能設備機器等、ZEH 関連技術の標準仕様への適用拡大を進める。
ZEH の設計、評価に要する時間の削減のため、省エネ計算プログラム及びそれに連携したZEH 評価の合理化について、引き続き検討。
太陽光発電設備に係る建築主の初期費用負担が課題になる場合がある可能性を踏まえ、近年拡大しつつある新たなビジネスモデル(第三者保有モデル、建築主負担を大きく軽減するファイナンススキーム等)の横展開について検討する。
さいごに
このように、国や民間事業者が取組むべきことも明確になって載っていました。すべてどこかで読んだことや見たことがあるものばかりなので、今年2018年でなくても進む案件なのだろうなと思いました。
とりあえず、資料を読んで抜粋しましたが、昨日話にあったことも後日追記出来たらなあと思っています。
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