平成30年6月より東京都は 独自のエコハウス制度を創設するために検討会を開いていましたが、ようやくまとまってきた模様です。
東京都は2019年4月以降、都独自のエコハウスの制度 「東京ゼロエミ住宅」 を創設し、認定された住宅に補助をする予定です。
またこれ以外にも 「住宅⽤太陽光発電初期費⽤ゼロ促進事業」や「家庭におけるエネルギー利⽤の⾼度化促進事業」も予定され、太陽光発電システムや蓄電池にも東京都独自で補助金が出そうです。
追記:「東京ゼロエミ住宅」 は決定しました!
令和元年度 新規事業 東京ゼロエミ住宅導入促進事業「東京ゼロエミ住宅」の新築等に対する助成事業開始のお知らせ 詳しくはこちら↓
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2019/07/31/09.html
東京ゼロエミ住宅導⼊促進事業 って?
東京都は2019年度予算案に ゼロエミッション東京の実現を推進を目指しています。
期間は、2019年4月以降、都が認定した新築住宅に一戸建てで70万円、集合住宅で1戸あたり30万円を補助する予定だそうです。
「東京ゼロエミ住宅導入事業」には18億円の予算を予定。 東京の地域特性を踏まえて省エネ性能の⾼い住宅を普及させるため、都が定める⽔準を満た す新築住宅に対して補助を実施(規模 ⼾建住宅 1,500⼾、集合住宅 1,170⼾、太陽光発電、設備 722件)
また「東京ゼロエミ住宅」の補助金は、シンプルな要件の独自基準にする予定。ZEHの省エネ計算のように面倒ではなく、中小工務店も申請できるものを目指しているそうです。
この事業は3月都議会での審議の上、順次募集する予定です。
「東京ゼロエミ住宅導入事業」を進める理由は?
東京都が独自の補助金を作るのには訳があります。狭小地が多くZEHの家が少なく普及が進まないためです。そこで、国による補助の対象にならない面積85平方メートル以下の住宅や、平屋建て「住宅専用地域」以外でも適用されるそうです。
また、このほか「住宅⽤太陽光発電初期費⽤ゼロ促進事業」や、「家庭におけるエネルギー利⽤の⾼度化促進事業」も予定され、太陽光発電システムや蓄電池にも補助金が出そうです。
①「住宅⽤太陽光発電初期費⽤ゼロ促進事業」
再⽣可能エネルギーの導⼊拡⼤に20億円の予算が組まれそう。
住宅⽤太陽光発電初期費⽤ゼロ促進事業に7億円(新規)。リース、電⼒販売、屋根貸し等による初期費⽤ゼロでの太陽光発電導⼊に補助することで、太陽光発電のお得感を⾼めるとともに、⾮常⽤電源の確保にも寄与(規模 1,300件)
太っ腹なことに、太陽光発電については、1kWごとに10万円を補助するそうで、さすが東京都!と言いたくなります。
②「家庭におけるエネルギー利⽤の⾼度化促進事業」
家庭におけるエネルギー利⽤の⾼度化促進事業に8億円。家庭⽤燃料電池や蓄電池等、⾼効率な創エネ機器等の導⼊を⽀援し、家庭のエネルギー消費 量削減を推進します。
2019年問題にも取り組む東京都はさすが!私の県でも同様のことをやってほしいけど、ここまでできる県はありませんよね。
気になる、「東京ゼロエミ住宅」の補助金がどうやってもらえるかは、まず
3月の都議会での審議のあと決まるそうですが、準備はしておきたいですよね?
「東京ゼロエミ住宅」 の家の仕様がわかれば、どんな家にしたら良いのか検討しやすくなりますから・・・見ていきます。
「東京ゼロエミ住宅」 仕様について
すべての住宅で構造の仕様がハッキリしています。さらに木造住宅だけの仕様も書いてあるので、木造住宅の場合はこの仕様を守らないといけなそうです。
以下の必須仕様を全て満たしたうえで、性能値計算で性能値を満たすことが条件
木造住宅を含めた全ての構造の住宅の仕様
- 全ての必須仕様を満たすことが必要
- 必須仕様は、標準的な仕様として示すもので、この仕様以上とすることは可能
- 木造住宅は仕様規定と性能規定のどちらでも可能
- 集合集宅及び長屋は全住戸が必須仕様・性能値を満たすことが必要
- 性能値計算は「建築物のエネルギーの消費性能の向上に関する法律(平成 27 年法律第 53 号))に基づく「建 築物エネルギー消費性能基準等を定める省令(平成28年経済産業省・国土交通省令第1号)」に準拠する。
- エネルギー計算は空調(暖房・冷房)、給湯、換気、照明に係る各設備に関する一次エネルギー消費量に限定 し、「その他一次エネルギー消費量」は除く
部位 | 主な仕様 | |
断熱 | 開口部・窓 | 省エネ建材等級(窓ラベル)4★(熱貫流率(U 値)2.33W/㎡・K 以下の性能) (例:アルミ樹脂複合サッシ + Low-e 複層ガラス) |
設備 | 照明 | 全室LED (玄関、トイレ、洗面・脱衣所、廊下、階段のうち1箇所以上は人感センサー付) |
設備 | 空調 | 高効率エアコン設置(省エネラベル4★または5★) (リビングなど住宅で一番使用する部屋に必ず設置) |
設備 | 給湯 | 高効率給湯器(潜熱回収型ガス給湯器、電気ヒートポンプ給湯器など) (潜熱回収型はエネルギー消費効率 93%以上、電気ヒートポンプは JIS 効率 3.3 以上) |
設備 | 浴槽 | 高断熱浴槽 (追い焚き機能付きの場合のみ) |
設備 | 配管方式 | ヘッダー方式 |
再エネ | 再エネ設備 | 容量を問わず、可能な限り設置が望ましい |
性能の値
断熱 | 外皮平均熱貫流率(UA値)が 0.7 以下 |
設備 | 基準一次エネルギー消費量から 30%以上削減(BEI = 0.7 以下) 木造以外の集合住宅にあっては、基準一次エネルギー消費量から 25%以上削減(BEI=0.75 以下) ※再生可能エネルギーを除く |
木造住宅のみの仕様
- 標準的な仕様として示すもので、この仕様以上とすることは可能
- 全ての仕様を満たすことが必要
- 集合集宅及び長屋は全住戸が仕様を満たすことが必要
部位 | 主な仕様 | |
断熱 | 開口部 ①窓 | 省エネ建材等級(窓ラベル)4★ (熱貫流率(U 値)2.33W/㎡・K 以下の性能) (例:アルミ樹脂複合サッシ + Low-e 複層ガラス) |
断熱 | 開口部②玄関ドア | JIS グレード H-3等級または K3仕様以上 (熱貫流率(U 値)3.49W/㎡・K 以下の性能) |
断熱 | 外皮①壁 | 断熱材の熱抵抗値(R 値)2.3 ㎡・K/W 以上 |
断熱 | 外皮②屋根 | 断熱材の熱抵抗値(R 値)4.6 ㎡・K/W 以上 |
断熱 | 外皮③天井 | 断熱材の熱抵抗値(R 値)4.0 ㎡・K/W 以上 |
断熱 | 外皮④床 (外気に接する部分) | 断熱材の熱抵抗値(R 値)3.3 ㎡・K/W 以上 |
断熱 | 外皮⑤床 (その他の部分) | 断熱材の熱抵抗値(R 値)2.2 ㎡・K/W 以上 |
断熱 | 外皮⑥土間床等 (外気に接する部分) | 断熱材の熱抵抗値(R 値)1.7 ㎡・K/W 以上 |
断熱 | 外皮⑦土間床等 (その他の部分) | 断熱材の熱抵抗値(R 値)0.5 ㎡・K/W 以上 |
設備 | 照明 | 全室LED (玄関、トイレ、洗面・脱衣所、廊下、階段のうち1箇所以上は 人感センサー付) |
設備 | 空調 | 高効率エアコン設置(省エネラベル4★または5★) (リビングなど住宅で一番使用する部屋に必ず設置) |
設備 | 換気 | 仕様は定めない (2種換気又は3種換気(熱交換器なし)の場合、比消費電力 0.1W/(m3/h)以下) |
設備 | 給湯 | 高効率給湯器 (潜熱回収型ガス給湯器、電気ヒートポンプ給湯器など)(潜熱回収型はエネルギー消費効率 93%以上、電気ヒートポン プは JIS 効率 3.3 以上) |
設備 | 水栓 | 湯水混合水栓は節湯型水栓 (浴室シャワーは手元止水機構付き、浴室以外はシングルレバ ー水優先吐水機構付き) |
設備 | 浴槽 | 高断熱浴槽 (追い焚き機能付きの場合のみ) |
設備 | 配管方式 | ヘッダー方式 |
再エネ | 再エネ設備 | 容量を問わず、可能な限り設置が望ましい |
さいごに
このように、東京都は本当にすごい。うらやましいですね。東京都にお住いの方は、ZEHの補助金ではなく、こちらの「東京ゼロエミ住宅」の補助金で70万円を狙うのもアリですね!!
また分かり次第、追記しようと思います。
消費税も10%に増税することも決まったし、8%のうちに家を建てるべきか?10%になってから建てるべきか迷いますよね?実は、私たちもそうでした。私たちは8%になったばかりの4月に家を建てようと動き始め、結果的にZEHの家に[…]