2017年度の「フラット35住宅仕様実態調査」
調査は全国で行っており、戸建住宅の仕様に関する実態を調査・分析し、住宅金融支援機構の技術基準や住宅工事仕様書にその結果を反映させ、住生活の向上を図ることを目的として実施。調査は5年毎実施しているそうです。
新築一戸建て住宅(木造軸組工法の住宅に限る)ので、全ての家ではないけれど、まあそれなりに動向がわかるのではないかと思うのです。でも、上の文章だけだと難しい。要はこういうことです。↓また、対象者は3000戸。
調べたのは、住宅構造、基礎、耐久性仕様など・・・
調べたのは、住宅構造、基礎、耐久性仕様、 木造住宅の仕様、 外壁、 断熱工事、屋根、省令準耐火構造、 住宅性能表示制度など。
【フラット35】で建てた新築一戸建て住宅(木造軸組工法の住宅)が、住宅の構造、基礎、壁、柱、屋根等、住宅全体の主要部位が、実際どのような仕様で建設されているかを調査したものになります。
私が勝手に言うのもなんですけど、みんな省エネ住宅(ZEH等)建てているように見えます。
2018年、国が進めているのはZEH(ゼロエネルギー住宅)の普及だと思います。
消費税増税前(8%)に家を建てたい!
住宅構造
「木造(耐久性あり)」が70.0%と最も多い。その一方、調査年度ごとに「準耐火(省令準耐火)」の割合が増加している。
「準耐火(省令準耐火)」にした場合に、「火災保険料」及び「地震保険料」が軽減されることが認知され増加したと考えられるそうです。
基礎の構造
「布基礎」が9.1%に対して「べた基礎」が90.9%と前回調査時と同様に、大きな割合を占める。
凍結深度が深い地域以外では、ほぼ100%「べた基礎(コンクリートと鉄筋で作った面の基礎)」を利用していると考えられ、長期耐用といった点で「べた基礎」は優れていると考えられているそうです。
通し柱のサイズ
通し柱って何か知らなかったのですが、土台から軒までのつなぎ目がない柱のことでした。「12cm角」の利用割合が前回調査の71.5%から49.7%と減少し、「通し柱はない」が9.4%から21.3%、「10.5cm角」の利用割合が18.1%から28.4%と増加しています。
「通し柱はない」が増えた背景は、接合部金物の性能が良くなっているからと考えられています。
窓サッシ枠は?
「アルミ製」が前回調査の73.0%から38.3%と減少。反対に「プラスチック製」が23.1%、「木又はプラスチックと金属の複合材料製」が32.8%と断熱性に優れたサッシ枠が急増し、なんと過半数以上を占めています。
省エネ義務化に向けた工程表の公表や、省エネ基準の改正の影響により「プラスチック製」や「木又はプラスチックと金属の複合材料製」のサッシ枠が急増した。
また 開口部の断熱性能を高めると、ランニングコストが抑えられるという認識(ZEH等)が広まった影響もありそうです。
窓は?
複層ガラスが93.3%と定着しています。
断熱材の施工は?①屋根・天井
また、断熱材の種類は、グラスウールが減り、硬質ウレタンフォームが増加している。
断熱地域区分では4-7地域で硬質ウレタンフォームの利用が多いそうです。
断熱材の施工は?②壁
壁の断熱材は、天井・屋根と同様に、グラスウールが減少し、硬質ウレタンフォームが増加している。
地域別でみると、2・3・8地域でグラスウールが多く使われている。また、壁の断熱材と、屋根・天井に使う断熱材は、同じ種類のことが多いそうです。
また、断熱材との厚さと施工方法も載っています。壁の厚さは繊維系ほど厚く、発泡プラスチック系ほど薄くなっているそうです。
屋根の種類は?
「寄棟」が調査年度ごとに減少。一方、「片流れ」が調査年度ごとに増加し、前回調査の19.2%から30.5%となった。
太陽光発電の普及により、設置しやすい屋根形状である「片流れ」が増加したと考えられる。
太陽光発電設備の設置×地域
太陽光発電の設置割合は全体では18.4%。
売電収入を得るための設置という考え方ではなく、省エネ性という点で太陽光発電の設置は定着ししたと考えられる。
全体では、5kW以下が41.9%、また5kW以上10kW未満が40.7%。10kW以上は少ない傾向にある。
給湯機の種類は?
全体的に見ても、エコキュートがほとんどですね。
参考:住宅金融支援機構
さいごに
まだまだ資料は載っていますが、特徴的なことだけを見てみました。
これだけ見ても、省エネ住宅化が進んでいるなあと感じます。新築一戸建て住宅(木造軸組工法の住宅に限る)と言っても、鉄骨だからものすごく違うかと言ったら、ほとんど同じだと思うので、最近、他のみんなはこんなことを考えて家を建てているんだなあという意味で、良い資料ですよね。
あくまでも参考にですけど・・・・