「29年度のZEH補助金の説明会」が一部終わりました。今回のZEHは昨年と違う点がかなりあります。今、家を検討していてZEHを考えている方向けに、「28年度のZEH」との相違点を見ていきます。気を付けるべき点は何か?知っているとどこかで必ず役に立つと思います。
29年度ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業の一般公募要領 通称:ZEH
参加者がハウスメーカーや建材メーカーばかりだと、どうしても一般ユーザー向けの説明は省かれたり、スルーしますよね。
でも、今年は結構変更点が多いです。注意してください。
自分でも「29年度のZEH公募」のポイントを把握しよう
ZEH住宅を建てた、私達が言えることなのですが、ハウスメーカー任せにすると良くないです。何故かというと・・・ZEHの補助金の公募に通すまでにおいて、マラソンのように毎日考えないといけないことが多く、決めることも多いです。
そうすると、下手すると毎日打ち合わせにもなりかねません。打ち合わせも、夫婦の片方欠けることもあるでしょう。そうすると、決めないといけないことが決められず、先に進みません。実は我が家は主人はよくZEHのことを調べていて、私はさほど調べていませんでした。
だから、私だけで打ち合わせできませんでした。
夫婦どちらも大枠でも「ZEH」のこと「28年度のZEH補助金事業との差分」を知っていると良いし、役に立ちます。
「ZEH補助金」28年度と29年度の差分は?
一次公募予算は、30億円となっています。予算件数としては、3500件~3600件分をみています。
金額面での相違点
- ZEHの補助金額が75万円 (28年度は125万円)
- 蓄電池の補助金が、1kWあたり4万円・上限40万円 (28年度は5万円 上限50万円)
また、蓄電池は、保証年数に応じて定めた、目標価格以下である必要があります。
補助対象について相違点
「28年度のZEH」と違う点も多いので気を付けてください。
- 「個別エアコン」「温水式床暖房」「セントラル空調」「エコキュート」などの据付け工事は補助金対象ですが、ダクト代は対象外です。
- 蓄電池の工事費は補助対象外
- LED照明は必須項目ですが補助対象外
これらは、29年度ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)支援事業の一般公募要領、P8、P14とP20にも記載があります。
P8には、蓄電池のことを書いています。
以下は P14↓
ちなみに ※4はエアコンのこと、※6はエコキュートのこと、※8は換気システムのことを指しています。
P20に記載の内容 ↓
というように、ダクトは29年度ZEH補助金の補助対象外です。
基準の変更について
- エコキュートの基準が厳しくなった(3.0→3.3)
- LED照明は補助対象から外れた
電気ヒートポンプ給湯機について、貯湯缶が一缶のものに係るJIS基準(JIS C 9220)に基づく年間給湯保温効率・年間給湯効率を3.0以上から3.3以上に変更。貯湯缶が多缶の場合は、3.0以上のまま。28年までは3.0でしたが、29年度は3.3になります。
これについて調べたのですが、ネットで検索した限り、金額的にはさほど差はなさそうです。また年間給湯保温効率・年間給湯効率を3.3の商品もけっこうすでに発売しており、そこまで気にするところではなさそうです。
申請関係での相違点
- HEMSの加点要件での申請は、分電盤の回路図の提出が必要
- ZEH対応分の費用の明確化
まず、HEMSのグレードB(要は加点要件で申請したい場合)は、分電盤の回路図の提出が必須化されました。
P18に記載
(注)上記の計測を可能とする回路の設定や電気配線計画を申請時に提出するとともに、CTセンサーの設定など具体的な手法を確認したうえで申請してください。「エネルギー計測装置の評価加点」を受けた事業者が、計測機器の要件を満たさない事業となる場合は、補助金の交付を受けることができませんのでご注意ください。
とあります。
また、これまで曖昧だったZEHにするのに掛かった費用を、さらに明確にし、地域区分、ZEH仕様ごとに設定した上限金額を下回る家でないとなりません。
以下のように、明確に補助の対象範囲も書かれているので、しっかり見てきましょう。過剰スペックとならないように気を付けなくてはいけません。
その他の相違点
- WEBプログラム未評価省エネルギーシステム登録を受けたZEH事業は評価で加点
- 最初の電力計測は、7日間→3日間に短縮
- アンケートの報告義務が3年→2年に短縮
- BELS等第三者認証を取得
- 各ZEHビルダーへ認可閾値を設定
最初のWebプログラム未評価省エネルギー・システムの登録については、公募もこれからなので、詳細はわかりません。詳細は5月中旬には公表予定です。
最初の電力計測の期間が7日から3日間に短縮したのは良かったですよね。またアンケートの機関の短縮も有難いですよね。
また、ZEHの申請を柔軟化する意味で、BELSなどの第三者認証を取得し、申請を簡単に出来るようになります。
また、ビルダーごと、29年度のZEH補助金に通過する件数が決まってきます。↓
また、相違点ではないのですが言いまわし方を変えたものもあります。
以下のP17の※9・※10の箇所です。ここは、28年度と言いたいことは同じですよと、説明会でも説明がありました。言い回しを変更したそうです。
29年度のZEHの申請は簡略化。ではメリットは?
一般消費者としては、申請が簡略化しようと関係ないかもしれません。みんな代理申請ですからね。
メリット!検討時間が増えるのでは?
その分、「複数の住宅メーカーで検討できる時間が増える」と思います。
全てではないけど、大手の住宅メーカーは、ZEH仕様の家のスタンダードモデルのようなものを申請先のSIIに登録すると思います。登録する場合は、だいたいZEHで作る家は同じような家になると思います。
よって、大まかではありますが、価格・仕様など、複数の住宅メーカーとで比較しやすくなり、相見積もりとったり、検討する時間が増えるんじゃないかと思います。
早めの見積もりは、良いことがあります!
見積もりをすると、家のサイズや屋根のサイズ、どの向きに家を建てるのかがかなり明確になり、金額もハッキリするので、予算にあった住宅メーカーを絞れます。
ZEH住宅を建てるというのは、けっこう大変で間取りを0.5畳広げたりするだけで計算も変わるし、窓が変わるとまた数値が変わるし・・・で、けっこうバタバタしちゃうんです。
↓こういうサイトも、賢く利用して、検討する時間を長く取り、みんながHAPPYな家にしましょう。
利用した資料請求サイト
・ハウスメーカー・工務店の資料一括請求! 持ち家計画
積水ハウス・セキスイハウス・パナホーム・スェーデンハウスなどなど大手から地域密着の工務店までカタログ請求可能です。
・大手ハウスメーカーで注文住宅の間取り作成 タウンライフ
ダイワハウス・積水ハウス・パナホーム・アキュラホーム・アイフルホームなど。このサイトは、「間取り」「注文住宅の費用」「土地探し」まで比較可能。簡単な入力のみで便利。
こちらも参考に。
さいごに
簡単に、28年度と29年度の相違点を挙げてみましたが、それでもこれだけあるんですね。
また、今年からはZEHマークが公表され、HPやカタログなど、いろいろな場所で見る機会が増えそうです。家電製品のカタログにもZEHマークが使われそうですし、私たち消費者もZEHマークが付いているものを選べば良い、そんな予感。
昨年までは、家電量販店に行っても、メーカーに電話して聞いても、「ZEH対応のエアコンを探しているので教えてください。」と聞くと・・・「何ですか?ZEHって?」という回答でした。今年は、消費者個人が選べる時代がきそうです。
ZEH検討中の方は、早く見積もり取りましょうね。
関連記事はこちら